宮城県大崎市の夕方の空に,国際宇宙ステーションが明るい軌跡を描いて通過していきました。
2月3日に次いで,この日も好条件で観察できる機会にめぐまれ,パレットおおさきでは,広角レンズによる通過の様子と,天体望遠鏡の拡大写真によって機影の様子をとらえることに成功しました。
国際宇宙ステーションは,地上約400kmを約90分で一周しています。大きさは完成時108m×74mとサッカーコートほどの巨大な建造物で,タイミングがいいと朝や夕方の空に明るい星が空を横切って行くようにみえます。
2日と5日は,空の高い所を通過していきましたが,これは観測者にとって距離的にも近くを通過していくことを意味します。といっても,望遠鏡で観察するには移動が速く,また見かけ上の大きさも小さいので,直接その姿を見ようとするのは至難の業です。
左の写真は,ビデオを取り付けた望遠鏡を国際宇宙ステーションの移動に合わせながら撮影したビデオデータから,画像処理を施して作成したものです。けっして映りはよくありませんが,中心部分や太陽電池パネルの形が確認できます。
この国際宇宙ステーションには,日本人宇宙飛行士・若田光一さんが数か月間の長期滞在を行い、科学実験などを行う予定です。そのためのスペースシャトル「ディスカバリー」の打ち上げが、12日に予定されていましたが,このほど19日以降延期になりました。あらたな打上げの計画は2月12日に決定される予定です。
文章 遊佐