金星は、地球より太陽に近いうえに、ぶ厚い大気が表面を取り囲んでおり、太陽の光を強く反射して地球からはとても明るく輝いて見えます。5月5日は、金星と地球の位置関係から、最も明るく輝いて見える日で、その明るさはマイナス4.5等。一等星の100倍ちかくの明るさに相当します。
そのため、ちょっとしたコツさえつかめば、双眼鏡を使えば昼間でも金星を見ることができます。よく晴れた日には、肉眼でも見えることもあるほどです。
右上の写真は、昼間の時間帯に撮影した金星です。欠けて見えるのは、金星の方が地球の内側にあって、しかも太陽に近い方向にあるため、太陽の光が当たっている部分が限られているためです。望遠鏡で見ると、まるで三日月を見ているかのように思えます。低倍率の望遠鏡で見ると、この写真のようなイメージで見ることができます。双眼鏡でも、ちょっと細長く見えるかもしれません。
右下の写真は、さらに長い望遠鏡で撮影したほぼ同じ時刻の金星で、高い倍率の望遠鏡でみたイメージです。撮影した日は、風があまりない割には、像が揺らいでいてあまりきれいな写真が撮れませんでした。
金星は、これから少しずつ地球から遠ざかっていきますが、6月8日に、西方最大離角(せいほうさいだいりかく:見かけ上太陽から西へ最もへだたって見えること)を迎えますので、観測条件はますます良くなっていきます。
金星は、晩秋まで明け方空が白んだころ、まさに明けの明星として、人々の目を引くことになります。
*パレットおおさきでは、晴れた日の昼間は望遠鏡を太陽に向けていますが、午後の早い時間帯までは時々金星に向けることもあります。
ぜひ見てみたいという方は、事前に電話(0229-91-8611:遊佐・松浦)か電子メールでご連絡いただければ、日程・時間調整の上ご希望にそえるかと思います。
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