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昼間の星・金星 (5月4日の画像)

 【2001年5月4日公開】 

 文部科学省宇宙科学研究所が、2007年2月ごろ、日本初の金星探査衛星をM5ロケットで打ち上げる計画を立てていることは、報道(YAHOO)でも取り上げられています。その金星は、今年3月まで、宵の明星(よいのみょうじょう)として夕方の西空をかざっていましたが、3月28日に見かけ上太陽に最も接近(内合・ないごう)した後、4月からは明けの明星として朝方の東空に見えています。     


 金星は、地球より太陽に近いうえに、ぶ厚い大気が表面を取り囲んでおり、太陽の光を強く反射して地球からはとても明るく輝いて見えます。5月5日は、金星と地球の位置関係から、最も明るく輝いて見える日で、その明るさはマイナス4.5等。一等星の100倍ちかくの明るさに相当します。

 そのため、ちょっとしたコツさえつかめば、双眼鏡を使えば昼間でも金星を見ることができます。よく晴れた日には、肉眼でも見えることもあるほどです。

 右上の写真は、昼間の時間帯に撮影した金星です。欠けて見えるのは、金星の方が地球の内側にあって、しかも太陽に近い方向にあるため、太陽の光が当たっている部分が限られているためです。望遠鏡で見ると、まるで三日月を見ているかのように思えます。低倍率の望遠鏡で見ると、この写真のようなイメージで見ることができます。双眼鏡でも、ちょっと細長く見えるかもしれません。

 右下の写真は、さらに長い望遠鏡で撮影したほぼ同じ時刻の金星で、高い倍率の望遠鏡でみたイメージです。撮影した日は、風があまりない割には、像が揺らいでいてあまりきれいな写真が撮れませんでした。

 金星は、これから少しずつ地球から遠ざかっていきますが、6月8日に、西方最大離角(せいほうさいだいりかく:見かけ上太陽から西へ最もへだたって見えること)を迎えますので、観測条件はますます良くなっていきます。
 金星は、晩秋まで明け方空が白んだころ、まさに明けの明星として、人々の目を引くことになります。


*パレットおおさきでは、晴れた日の昼間は望遠鏡を太陽に向けていますが、午後の早い時間帯までは時々金星に向けることもあります。
 ぜひ見てみたいという方は、事前に電話(0229-91-8611:遊佐・松浦)か電子メールでご連絡いただければ、日程・時間調整の上ご希望にそえるかと思います。

 

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