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夕方の西空に金星が見えています

        【2000年8月15日公開・10月11日更新】


 

金星最新画

001019_venus_mercury_256.jpg (12086 バイト)
昼間の金星と火星
2000.10.20 午後4時頃撮影

 8月13日、午後7時05分頃のこと。家族が「UFOだ!」と騒ぎ出しました。この日の日没(宮城・大崎)は18時33分ですから、夕暮れのまだ浅い時間帯のことです。
 西の空、地平線に近い雲間に見える明るく輝く光点。雲の動きのせいで、はじめはゆらゆらと動いているようで、なるほどUFOにも見えるものかと感心しました。最初は、「飛行機が太陽の光を反射して光る姿じゃないの」と説明しましたが、すぐに金星であることに気づきました。

 金星は、地球のすぐ内側を回る惑星で、太陽と地球との位置関係により、夕方か朝方の空に非常に明るく輝きます。見かけ上、太陽から48度より離れることはありませんので、真夜中に見えることはありません。金星は、ぶあつい雲におおわれていて、太陽の光を強く反射し、非常に明るく輝きます。一番明るく輝くころは、−4.6等前後。1等星の、実に100倍以上の輝きを放ち、太陽・月につぐ明るい天体となります。夕方の西の空に見える時に「宵の明星」、朝方の東の空に見えるには「明けの明星」とよばれることはご存じのことでしょう。

 これまで、地球から見て太陽の裏側(外合は6月11日)に位置して見づらかったのですが、今後、日没時の西の地平線からの高度も10度を越えるようになり、来年の3月まで「宵の明星」として人目を引くようになります。

この金星が人目にふれるようになると途端に多くなるのが、UFO騒動。さて、今年も何人もの人が、間違うのでしょうか?

望遠鏡による金星の拡大写真

venus0818_b_sm.jpg (1207 バイト)8月18日 午前11時10分

30cm反射望遠鏡にOr12mmアイピース
をつけて拡大撮影

←拡大

 

venus0818_b_sm.jpg (1207 バイト)10月05日 15時19分

10cm反射望遠鏡にOr12mmアイピース
をつけて拡大撮影

 欠けてきた様子がわかります

 

 

venus0818_b_sm.jpg (1207 バイト)10月19日 14時05分

30cm反射望遠鏡にOr30mmアイピース
をつけて拡大撮影

 欠けてきた様子がわかります

 

 

 

これからの金星の見える条件

venus_mieruichi2000.jpg (28208 バイト)

 

 

さそり座デルタ星に接近する金星venus0810_190630_sm.jpg (9518 バイト)
10月19日 18時00分
(小牛田町からパレットおおさき・遊佐撮影)

 

8月26日の金星
venus0810_190630_sm.jpg (9518 バイト)
8月26日 18時33分
青空の中にぽつりと光る金星
(小牛田町からパレットおおさき・遊佐撮影)


8月18日の金星
venus0810_190630_sm.jpg (9518 バイト)
8月18日 19時07分
船形山の尾根に沈みゆく金星です
(古川市からパレットおおさき・松浦撮影)
 

8月17日の金星venus03a_sm.jpg (5918 バイト)
8月17日 19時02分

クリックすると、全体像が表示されます

8月17日の金星は、午後6時40分ごろから見え始め、7時10分には低空の雲に消えていきました。(パレットおおさき・松浦撮影)。

 
月日 日没時刻 金星の沈む時刻 太陽からの角度
(離角)
備考
8/15 18:31 19:23 18°
9/15 17:45 18:49 25°
10/15 16:59 18:27 33°
11/15 16:24 18:44 39°
12/15 16:17 19:39 44°
1/15 16:39 20:32 47°
2/17 16:41 20:35 47° 東方最大離角
2/15 17:14 20:50 43°
2/22 17:22 20:45 43° 最大光輝(-4.6等)
3/15 17:43 19:43 23°
3/25 17:53 18:41 11°
3/28 17:55 17:27 9°  内合

注:
☆日没・金星の沈む時刻は、宮城県古川市での値です。
☆「東方最大離角」とは、金星が太陽から東へ最も離れることです。このとき、金星は宵の西空で最も観察に適した状態となります。

 

金星関係リンク

☆ マルチメディア太陽系旅行・ザ・ナインプラネッツ 金星 (Venus)
☆ パレットおおさきで撮影した昼間の金星の写真

 

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