●2000年から2001年にかけて極大を迎える太陽の活動が、この数日また活発になってきています。
太陽面をながめると、真っ先に目にとまるのが、大きなふたつの黒点群です。
右の2枚の写真は、通常の光(白色光・可視光という)でとった太陽の写真です。太陽面の左側の大きな黒点は、太陽活動領域9169で、右下の写真のように、数十個の小さな黒点が大きな群をつくっています。
SpaceWeather.comによれば、領域9169は、9月20日時点で少なくとも地球の7個分以上の大きさをもち、今回の太陽極大期では最も大きな黒点群の1つだということです。
この黒点の周囲は、「ベータ・ガンマ・デルタ」という非常に複雑な磁界を持っており、太陽内部のエネルギーを放出しやすい状況にあり、MクラスないしXクラスの大規模なフレア(太陽爆発)を起こす可能性があるとのことです。
フレアが起こっているかどうかは、Hα光という特殊な光の波長域で観測する方法が一般的ですが、インターネットでもNOAAの人工衛星GOESによるリアルタイムのX線強度をみればわかります(1分ごとのX線強度・5分ごとのX線強度)。また、NOAAのSolar
Image Indexでは、本日を含む最近の太陽の白色光やHα画像、電波画像を一覧できます。
●このような巨大な黒点群は、肉眼でも容易にその存在がわかる「肉眼黒点」とよばれます。ただし肉眼で太陽黒点を観察するには適切な方法をとらないと危険です。
太陽観測用専用フィルターや露光・現像済み白黒フィルムを使って、太陽の光を暗くして見てください。沈もうとする太陽や、薄雲に隠れている太陽でも、じっと見つめると、目がおかしくなります。太陽を肉眼で観察したい場合は、必ず専用のフィルターを準備しましょう。
なお、露光・現像済みカラーフィルムや半透明の下敷き、サングラスは、赤外線をそのまま通し目を痛める原因となりますので、絶対に使用しないでください。 また、レンズは光を集めます。 絶対に、双眼鏡や望遠鏡で直接太陽を見てはいけません。失明事故につながります。
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